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札幌で発達障害を学ぶ

6日の日曜日に、札幌で、発達障害、ADHD(注意欠如多動性障害)に関する学習会があり、参加してきた。行き帰りに、HAC(北海道エアシステム)の飛行機を使った。

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ちょっと素敵な風景に出会う。

学習会は、発達障害に対する基本的な考え方から、実際の症例の報告、地域ぐるみの実践の報告と多様な内容であった。外来では、障がい特性を持った子を含めて様々な子どもたちと出逢う。あらためて、基礎から学び直し、知識の整理ができた。

特に、最初の講演に強い感銘を受けた。保護者への心理社会的対応の基本と、教諭・保育士への心理社会的対応の基本をしっかり整理してくれた。保護者に対しては、対応の目標が「養育意欲の回復・維持」にあるということを明言した。そして、そのために障害の一般的な説明にとどまらず、目の前の子どもの行動の理解と対応の仕方を具体的に伝えることが大切だという。そして、教諭・保育士にたいしても、対応の目標を「教諭・保育士の不安の軽減」におく、とくにこのままでは小学校に行ったら大変という思いに寄り添うことだという。

結局「子どもの非定形発達特性を理解し」、「特別の努力を要求しないで」、「子どもが少しでもできるように」、「周囲が色々な工夫をすること」とまとめられていた。特に「子どもが楽しかった、自分もできた、と感じられるようにしてあげること」を強調されていた。

まさに、うちのクリニックでやっていることだと思った。うちは発達障害を専門にしているわけではない、多くは定型的な発達の子どもたちの一般的な病気を見ている。どちらかというといきしぶりや心身症的な症状を出している子たちを丁寧に見ている。その中で大切にしていることは、子どもたちが日々「人々は仲間だ」「自分には能力がある」と感じられるような援助をしていくということだ。障害を持っていても・持っていなくても、病気があっても・なくても、生きづらさを感じていても・感じていなくても、人が生き生きと前向きに生きていくための援助は共通していると思う。

あらためて、自分たちのクリニックの方向性を確認できた。まだまだうちのクリニックではやれることがある、やりたいことがあるということを実感できた学習会であった。


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Author:はる
北海道七飯町で小児科クリニックを経営。子どもたちのこころとからだの豊かな成長を願って、日々の診療、子育て相談、講演会活動を展開している。

名前:高柳滋治
仕事:はるこどもクリニック院長
   病児保育所はるっこ所長
趣味:アドラー心理学を学ぶこと
   草花の写真を撮ること
好きな言葉:
”今日は残りの人生の最初の日”

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