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子育ての心理学

今日は子育てサポーター養成講座の特別講座「子育ての心理学」の日だ。
1日かけてアドラー心理学のことを伝えるぜいたくな時間だ。

午前中は、アドラー心理学の理論=人間知の心理学を語る。
午後には、アドラー心理学の援助技法をワークを取り入れて実践的に学ぶ。

子育ての心理学


まずは、理論の話、5つの基本前提の話しをする。昨年と同じでは芸がないので、アドラー心理学が生物学的な思考に基づいているという話をする。ボールをある角度、ある速度で蹴ると、どこに落ちるのかを計算することが出来る。しかし、蹴った相手が犬だったら、物理学的な計算は役に立たない。世間に流布されている分析的な心理学(物理学的な思考に基づいた心理学)と違って、アドラー心理学は、総合的で、具体的で、個性記述的で、循環的な思考から成り立っているという話だ。

5つの基本前提とは、
○個人の主体性
○目的論
○全体論
○社会統合論
○仮想論

なるべく具体的な例を挙げながらわかりやすく話す。例えば、「わかってはいるけどつい子どもを怒ってしまうんです」と言う。普通は、感情と理性が対立していて、感情が理性に打ち勝って、ある行動を余儀なくされていると考える。アドラー心理学では、感情と理性は協力し合って、一つの目標に向かっていると考える。だから、「怒った方が子どもが言うことをきくので、自分で感情を作り出して、怒りを使って子どもに言うこと聞かせようとしている」と考える。順々に説明していくと、こちらのほうが現状にあっていると納得できるであろう。

午後は、具体的な援助技法のワークをした。まずは、アドラー心理学の考える援助について説明する。人は常に所属への基本的な欲求をもっている。問題を起こすのは所属の危機を感じた時だ。だから、援助とは、人が所属を満足する方向、「自分には能力がある」「人々は仲間だ」と感じる方向に働きかけること~これを「勇気づけ」という。最初に、勇気づけの基本、「聞くこと」についての演習を行う。これは、育児プログラム「パセージ」の応用だ。

さらに、少し高度な技法の演習を行う。先日、アドラー心理学基礎講座応用編に参加した。そこでは、何か困った出来事を出してもらって、その対処行動から人の行動の分析をするやり方を学んだ。これを親子の葛藤の解決に応用する。

アドラー心理学の援助技法(午後の部)一部

人は常にマイナスの状態からプラスの状態に向かう。何か出来事が起こったら、「現状は、自分にとって具合が悪いので、陰性の感情を作り出して、対処行動を起こし、所属に向かう目的を成し遂げようとする」ものだ。

子どもの事で困ったことを例として一ついただく。その具体的なエピソードの場面をだしてもらい、まずはロールプレイをする。親の感情・考え、相手役の子どもの感情・考えを追体験してもらう。その後、親と子の対処行動を取り出し、現状と向かう目標を明らかにする。親の目標と子どもの目標を見比べて、お互いが一致できる目標を探す。一致できる目標を実現する為に、どんな働きかけをすればいいのかを考える。本人にできそうな代替案を選んでもらって、実際にロールプレイしてもらう。

ちょっとこみいっていたが、白板を使って親子のやり取りを書き出し、ロールプレイを交えて、じっくり取り組んだのが良かったのか、問題を出してくれたお母さんがとてもすっきりとしたのが印象的であった。他の参加者も一緒になって、この親子に感情移入し、代替案を一生懸命考えてくれた。その過程そのものが共同体感覚を育ぐくむ場になっている。

アドラー心理学の援助技法がとても力強いという事を実感してもらえたのではないかと思う。これを機会にアドラー心理学ファンが増えてくれることを願う。
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Author:はる
北海道七飯町で小児科クリニックを経営。子どもたちのこころとからだの豊かな成長を願って、日々の診療、子育て相談、講演会活動を展開している。

名前:高柳滋治
仕事:はるこどもクリニック院長
   病児保育所はるっこ所長
趣味:アドラー心理学を学ぶこと
   草花の写真を撮ること
好きな言葉:
”今日は残りの人生の最初の日”

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