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福祉を学ぶ

サポーター養成講座「子どもの福祉」があった。

サブテーマ「子育てに生かすソーシャルワーク・わが家の不登校体験から」。講師は、野村俊之氏。彼との付き合いは、お互いに不登校児の親としての出会いから始まった。もうずいぶん古い話になる。

ふくし

野村さんは、わが子との不登校の体験を一冊の本にまとめている。「わが子の不登校から学んだこと・改訂版」文芸社。わが子の不登校とどのように関わったか、そこから何を学んだかが、とてもわかりやすく書いてある。全ての不登校に悩む親に送りたい本だ。特に福祉の視点からの記述がいい。

今回の講座は、まさにその福祉の視点からのお話だ。ソーシャルワークの分野では、バイステックの「ケースワークの原則」というのがあるという。

原則1「クライエントを個人としてとらえる」(個別化)
原則2「クライエントの感情表現を大切にする」(意図的な感情表現)
原則3「クライエントに接する人は自分の感情を自覚して吟味する」(統制された情緒関与)
原則4「クライエントをマルゴと受け止める」(受容)
原則5「クライエントを自分の価値感に基づいて非難しない」(非審判的態度)
原則6「クライエントの自己決定を促し尊重する」(自己決定の尊重)
原則7「クライエントの秘密を保持して信頼感を醸成する」(秘密保持)

不登校の子どもに対する援助をこの7原則で説明してくれた。不登校に限らず、子どもをあるいは悩んでいる親を援助するときに、どれも欠かすことのできない大切な視点だ。自分の子どもとの関わりと結びつけて話してくれるので、とても具体的でわかりやすい。途中、自慢の喉をたっぷり聞かせてもらったり、微笑ましいエピソードもふんだんに盛り込んで、聞いてる方を飽きさせない。

時には、医療の分野ばかりではなく、こんな風に違う分野、違う視点からの話を聞くことが大切だと思う。
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Author:はる
北海道七飯町で小児科クリニックを経営。子どもたちのこころとからだの豊かな成長を願って、日々の診療、子育て相談、講演会活動を展開している。

名前:高柳滋治
仕事:はるこどもクリニック院長
   病児保育所はるっこ所長
趣味:アドラー心理学を学ぶこと
   草花の写真を撮ること
好きな言葉:
”今日は残りの人生の最初の日”

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