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最近の子どもの傾向

今日は、渡島養護教員会の研修会で、お話ししてきた。
テーマは、「最近の子どもの傾向」
養護講演

前半は、小児科医から見た最近の子どもの健康状態の傾向について、後半は子どもの健康を守るための視点について、お話ししてきた。

かつて脅威だった感染症が減少し、かつ軽症化した。それは、世の中が豊かになり、栄養状態や衛生環境が改善したことと、予防の取り組み、特にワクチンの普及したことの影響が大きい。一方で、子どもの生活と関わる病気や半健康状態が問題になっている。それは、アトピーや喘息などのアレルギー、肥満や高脂血症などの成人病予備軍、そして、不登校、過敏性腸炎などの心身関連疾患、あるいは肩こり、不眠などが増えてきている。これは、食生活の変化、生活環境の変化、遊びの減少によることが大きい。

それに対応して、子どもの健康を守るためは、身体の力、自律神経の力、心の力(意欲)を鍛えることが大切。そのために、子どもたちの生活の質を向上させる。具体的には、食べること~何をどんな風に食べるか、選んで食べる、楽しく食べる、自分たちで作って食べる。遊ぶこと~人とかかわって遊ぶことの楽しさを知る、親子で一緒に身体を使っていっぱい遊ぶ。働くこと~家の仕事を、ささいなことでも分け合う、人に貢献することの喜びをたっぷり味わってもらう。

おおよそ以上のような内容のお話だ。

子どもの健康を守るとりくみは、地域の子どもにかかわる人たちみんなで、協力してやっていく必要がある。なにしろ子どもたちの生活そのものを質的に向上させるのだから。そういう意味では、こんな風に養護の先生方に語りかけることができて、とてもうれしかった。これをきっかけに、養護の先生方と、もっと語り合ったり、一緒に勉強できる機会を増やしていきたいものだと思う。
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Author:はる
北海道七飯町で小児科クリニックを経営。子どもたちのこころとからだの豊かな成長を願って、日々の診療、子育て相談、講演会活動を展開している。

名前:高柳滋治
仕事:はるこどもクリニック院長
   病児保育所はるっこ所長
趣味:アドラー心理学を学ぶこと
   草花の写真を撮ること
好きな言葉:
”今日は残りの人生の最初の日”

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