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パセージプラスで学ぶ



パセージブラス、念願の自前の開催。我ながらしっとりと進んだと思う。

パセージブラスのポイントの一つは、エピソード分析。昨年4月から毎月、エピソード分析の練習会をしてきた。その成果をしっかり味わえたセミナーとなった。

体験者のエピソード分析は、事例提供側の見通しがあるのでサクサクと進む。仕上がったエピソードを使って、テキストと照らし合わせて説明していくので、説明する側もやりやすいし、初めて経験する人にもわかりやすかったし、経験者には良い復習になったのではと思う。

リーダー側にも、たくさんのエピソード分析の経験があるので、見通しがつきやすい。気持ちに余裕があるので、しっかり時間配分にも気を配ることができた。

一つ学んだことがあった。パセージブラスとパセージの違い。「大切な話をする」の中で、あるメンバーさんの「思春期を迎えた子どもとこれからのことを話し合いたい」と言うテーマを取り上げた。どんな問題意識かを聞いていくと、子どもの答えを待って、それに対して一緒に考えていきたいというお話であった。なるほど、パセージなら、その姿勢が正解。

パセージプラスでは、こちら側がある伝えたいものを持つ。メンバーさんと少しやりとりして、「自分の財布を自分で管理する」に落としこんで、その後みんなで具体的なシナリオ作りを行った。こちら側が、親として伝えたいことを待ち、なおかつそれを上から押し付けるのではなく、終始横の関係を保ちながら伝えていく。親側にもしっかりとした腹の括り方が必要であり、かつ成功の鍵は、その時の親と子の関係性にある。

後でやってみた経過も聞かせてもらった。本人がびっくりするほど、子どもが真剣に受け止めてくれて、日にちを置いてちゃんとお返事をくれることになったのだと言う。

受け入れられる、断られる、妥協点を見いだす。ある結果が出るまで、終始横の関係で話し合っていくためには、親子関係が相当成熟している必要がある。幸い今回のメンバーさんは、丁寧にパセージの実践を積み重ね、思春期に入っても、とても良い親子関係を築けている。

結果うまく行った。うまく行ったことが、逆に親子関係が成熟していることの証になっていると言える。野田先生が、これを「パセージプラスの劇薬の一つ」と言った意味が深いところで納得できた。

リーダー側には、メンバーさんの親子関係が成熟しているのかどうかを見極める力が求められるものと思う。グループセミナーのいいところは、こうして、メンバーだけではなくて、リーダーも、メンバーの実践からのフィードバックを受けて学べるところだ。

次の回も楽しみになってきた。

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Author:はる
北海道七飯町で小児科クリニックを経営。子どもたちのこころとからだの豊かな成長を願って、日々の診療、子育て相談、講演会活動を展開している。

名前:高柳滋治
仕事:はるこどもクリニック院長
   病児保育所はるっこ所長
趣味:アドラー心理学を学ぶこと
   草花の写真を撮ること
好きな言葉:
”今日は残りの人生の最初の日”

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