アドラー心理学基礎講座理論編


5月1日2日に七飯(北海道)で行われた基礎講座理論編に参加しました。まだ前半しか終わっていませんが、感じたことを書いてみようと思います。
何を学んだか?
あらためて、何を目的にしてアドラー心理学を学んでいるのかがはっきりしたことです。
基礎講座は、「基本前提の歌」をテキストに講義が進みました。
特に、印象に残ったのが、
基本前提の歌(16)
勝ち負けのない協力平等の
真の所属を目指して実践し
子どもに伝え人類全体が
幸福になるその日が来ますよう
同じく(12)
勝って所属をしようとすることも
負けて所属をしようとすることも
やればやるほど所属に失敗し
自分と他人を不幸にするばかり
です。
また、社会統合論のところで、たての関係とよこの関係のこともあらためて説明していただきました。
リディア・ジッヒャーのはしごを上る図と平面を歩く図の対比がわかりやすいと思います。私たちは平面を歩いているのだから、上にいる相手をひきずり下ろす必要はなく、今の場所で一人一人が自分のやるべきこと、やれることをする、そこに自分の所属がある、そして必要なときは協力しあい、必要がなければ自分の仕事をすればよい。というように受け止めました。
「すでに私たちは所属している」確か、ドライカース先生の言葉だったと思いますが、“You’re already belonging.”(You’ve been already belonged.・・・だったかな?)という言葉を思い出していました。私たちは争う必要がないのだと思います。
途中で大竹先生から学会の説明と学会への勧誘がありました。
「日本アドラー心理学会は、私たちの子どもの世代でアドラー心理学を学びたいなという人がいたときに学べるように残しておくための活動をしています。アドラー心理学はいいものだな、子ども達にも残していきたいなと思われる方は、もし、よろしかったら、はいって一緒に勉強していただけたらうれしいなと思っています。」
「今は創立者の野田先生がお亡くなりになって、このあとどうするのか、みんなで話しあっている所なんですね。いろいろと意見があって、まだこれで行こうという結論は出ていない状態です。で、ちょっと不安定に見えるかもしれません。話し合って良い道が得られるといいなと思っています。」
私も、アドラー心理学っていいものだな、ぜひ広く皆さんに知ってもらいたいな、そして、次の世代にも残していきたいなと思っています。そして、これは多くの方が一致できる目標ではないかと思います。これをみんなの共通の目標にして、それぞれの場所で、根気よく実践を重ねていく、それぞれの家族で、それぞれの自助グループで、そして、時々、日本アドラー心理学会として集まって、実践を交流したり、理論や思想を確認し合ったり、技法に磨きをかけたりという活動を続けていけばいいことだなと思うのです。
あらためて、基礎講座を受講して、人間ってこんなにもシンプルなのだと思いなおしました。目の前の困難は大きいように思えるけれど、理性の力で、言葉の力で、対話を積み重ねいけば、乗り越えていけるのではないかという希望がわいてきました。
大竹先生ありがとうございました。そして、アルフレッド・アドラーが創始したアドラー心理学の理論や思想をきちんと整理し伝授していただいた諸先生方、またこの日本アドラー心理学会をここまで育ててくれた諸先生方、諸先輩方に感謝いたします。これからも、一緒に学んでいける仲間達がいることを大いに喜びたいと思っています。
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