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発達障害学習会

今年3回目の発達障がい学習会。発達障害者支援センターの高橋実花先生をお招きしての学習会。今回のテーマは、「社会性の特徴」について。

学習会20161208

はじめに、「社会性」のお話があった。「社会性」とは、「他人との社会的な距離をとり、それにあわせて適切に行動する能力」を言う。もう少しくだけていえば、「すべての人と仲良くすること」ではなく、「人にひどく嫌われることがないようにできること」なのだという。とても印象的なお話であった。ともすれば、私たちは、障害のあるなしにかかわらず、子どもたちに過大な目標を持たせすぎているのかもしれない。

自閉症の人たちは、社会性に特性がある。たとえば、人に関心がない、またはありすぎる。人との会話が一方的。相手によって接し方を変えることが苦手など。そこで、大切なのは、人とのかかわりの’量’ではなくて、’質’に注目すること。人と適切な距離がとれ、一人で意味のある時間を過ごすことができるのも大切なことだ。

そして、具体的な支援のポイントをお話してくれた。まずは、①「理解」:認知の仕方が違うことを知り、対人スキルが不得意であることを認める。②「教育」:人とのかかわりに関する成功体験をつんでもらう。このときわかりやすい環境設定が大切。③「予防」:誤った対人行動や知識を見につさせないようにする。

「教えることはいっぱいあるが、まず、安心できること。安心できて理解しやすい環境を作ることが何よりも大切なのだ」ということを強調されていた。

後半は、普段私たちがかかわっている事例にそって、スタッフの悩み、疑問に答えていただく。いつもながら、子どもを見る視点があたたかい。そして、スタッフに対しても、あたたかく励ましてくれる。こうして事例検討を積み上げることで、ますます、クリニックの対応力がアップしていくものと思う。




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Author:はる
北海道七飯町で小児科クリニックを経営。子どもたちのこころとからだの豊かな成長を願って、日々の診療、子育て相談、講演会活動を展開している。

名前:高柳滋治
仕事:はるこどもクリニック院長
   病児保育所はるっこ所長
趣味:アドラー心理学を学ぶこと
   草花の写真を撮ること
好きな言葉:
”今日は残りの人生の最初の日”

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