いのちの不思議
子育て講座のびのび「いのちについて」。私の担当だ。
医者をしていてつくづく思う「いのちの不思議」について語る。医学というより生物学の世界の話になる。

生命と非生命の違いってなんだろう?それを知りたいと思ったのが、医学部に行こうと思ったひとつの理由だ。
例えば、私たちのからだは傷がついても、何日か立つと元に戻る。しかし、木の机に傷がついたら治さない限りずっとそのままだ。
冬になると木々は枯れて死んだように見えるが、春になるとまた緑に芽吹く。しかし、木の机は朽ち果ててしまえば元に戻らない。
生命体には、4つの特徴がある。
1:細胞は、外界と隔てられた内部を持つ
2:自分と同じ特徴を持った子孫を増やす
3:外界から取り入れた物質を分解してエネルギーを作り、物質を作り変えて体系を維持している
4:環境からの刺激に応答する仕組みを有している
それぞれ、細胞膜と細胞内小器官の働き、DNAの複製とタンパク合成の働き、エネルギー代謝と物質代謝の働き、ホルモンと神経系の働きから説明する。どれも、精巧な仕組みで、絶妙に調整されている。とても人間の手では作り出すことができない。まるで神の意思が働いているかのような仕掛けだ。
私たちの体は固定しているようでいて、実際には、細胞単位で毎日毎日壊され、毎日毎日新しく作り変えられている。変化のないように見える細胞も、分子単位では毎日入れ替わっている。5年も経てば、私たちの体はすっかり入れ替わっていると言える。それこそが一番の生命の神秘なのだと思う。
その延長線上に死がある。細胞に死があり、個体に死がある。しかし生命体としては、DNAの連続性が保たれる。生命が生まれた瞬間から、死がプログラムされていると言える。
つくづく命って不思議だ。様々な偶然から、生命体は誕生した。いや、ある意味で必然だったのだろう。単細胞生物から多細胞生物へ、海から陸へ、そして、私たち人類へと進化し、そして、今私がある。字義通り有り難いことだ。
やがて、個体の死がやってくる。それも必然。せっかく地球生命体の一翼として生まれてきたのだから、しっかり、ていねいに生きようと思う。生命の不思議を考えていると、生命を生み出した大いなるものに感謝し、しっかり生きなければという気がしてくる。
医者をしていてつくづく思う「いのちの不思議」について語る。医学というより生物学の世界の話になる。

生命と非生命の違いってなんだろう?それを知りたいと思ったのが、医学部に行こうと思ったひとつの理由だ。
例えば、私たちのからだは傷がついても、何日か立つと元に戻る。しかし、木の机に傷がついたら治さない限りずっとそのままだ。
冬になると木々は枯れて死んだように見えるが、春になるとまた緑に芽吹く。しかし、木の机は朽ち果ててしまえば元に戻らない。
生命体には、4つの特徴がある。
1:細胞は、外界と隔てられた内部を持つ
2:自分と同じ特徴を持った子孫を増やす
3:外界から取り入れた物質を分解してエネルギーを作り、物質を作り変えて体系を維持している
4:環境からの刺激に応答する仕組みを有している
それぞれ、細胞膜と細胞内小器官の働き、DNAの複製とタンパク合成の働き、エネルギー代謝と物質代謝の働き、ホルモンと神経系の働きから説明する。どれも、精巧な仕組みで、絶妙に調整されている。とても人間の手では作り出すことができない。まるで神の意思が働いているかのような仕掛けだ。
私たちの体は固定しているようでいて、実際には、細胞単位で毎日毎日壊され、毎日毎日新しく作り変えられている。変化のないように見える細胞も、分子単位では毎日入れ替わっている。5年も経てば、私たちの体はすっかり入れ替わっていると言える。それこそが一番の生命の神秘なのだと思う。
その延長線上に死がある。細胞に死があり、個体に死がある。しかし生命体としては、DNAの連続性が保たれる。生命が生まれた瞬間から、死がプログラムされていると言える。
つくづく命って不思議だ。様々な偶然から、生命体は誕生した。いや、ある意味で必然だったのだろう。単細胞生物から多細胞生物へ、海から陸へ、そして、私たち人類へと進化し、そして、今私がある。字義通り有り難いことだ。
やがて、個体の死がやってくる。それも必然。せっかく地球生命体の一翼として生まれてきたのだから、しっかり、ていねいに生きようと思う。生命の不思議を考えていると、生命を生み出した大いなるものに感謝し、しっかり生きなければという気がしてくる。
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