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アレルギー食を豊かに

今日は、アレルギー教室の日。

まずは、食物アレルギーについて概略のお話。とくに、食物除去と負荷試験について重点を置いてお話しする。外来では、必ずしも十分な時間がとれないので、こういう場でじっくりお話できるのがうれしい。

アレルギー1


後半は、アレルギー食の実演。担当は、アラジーキッチンの秋場真澄さん。今回は、卵・小麦・牛乳(チーズ)・大豆抜きのピザ。ピザの生地は、トウモロコシ粉でつくる。グルテンがないのでいくらこねても美味しくできるし、失敗がないのでよい。トッピングは、チーズを使わないで、真空パックのもちを使ったチーズもどきをのせ、あとはお好みで、トマト、ピーマン、トウモロコシ、豚肉・・・

アレルギー2


秋場さんによると、このピザ生地と、チーズもどきは、いろいろと応用範囲が広いので、覚えておくと便利なのだそうだ。

アレルギー3


新聞を見て、うちのクリニックにかかってない人も参加してくれた。感想に「気になっていることがあったが、病院では短時間の診察だけでなかなか聞けないでいました。。今回、お話を聞けて質問もできて、納得することができました。周りにアレルギーの子どもがいないので相談したり話を聞いてもらえないので、今回はすごく有り難かったです。」とあった。

日頃の不安が解消できてよかったと思う。やみくもにアレルギー反応を恐れ、自己判断で食事制限をしてしまうことも多いであろう。まずは、病気について正しい知識を持つ機会が必要だ。そして、仲間の存在。

食物アレルギーは、子はもちろん親にとっても大変な負担だが、なかなか理解してもらえないことが多い。わがままや甘やかしで食べさせないわけではない。お互いの苦労を分かち合える仲間、学校や保育園、友達との付き合い方の工夫を交流する仲間、アレルギー食の情報を伝え合う仲間が必要だ。

年4回と少ないが、アレルギー教室が知識を得、仲間を得るいい機会になれたらと思う。幸い、多くの食物アレルギーは、年齢と共に食べられるようになってくる。食べるものを制限しなければならないのは、大変な苦労だ。しかし、長期的には、「子ども自身に、食生活を吟味し、自分の健康を管理する目が育つ」というのがメリットになるのではないかと思う。
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Author:はる
北海道七飯町で小児科クリニックを経営。子どもたちのこころとからだの豊かな成長を願って、日々の診療、子育て相談、講演会活動を展開している。

名前:高柳滋治
仕事:はるこどもクリニック院長
   病児保育所はるっこ所長
趣味:アドラー心理学を学ぶこと
   草花の写真を撮ること
好きな言葉:
”今日は残りの人生の最初の日”

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