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発達障害カンファレンス

日本外来小児科学会の春期カンファレンス「発達障害に関わるー私たち外来小児科医にできること」というのに参加してきた。

2日の最終便で函館を発ち東京に前泊。翌朝早い便で大阪伊丹へ、伊丹からリムジンバスで神戸に行って学習会に参加、終わってから伊丹に向かい、東京に飛んで後泊。4日早朝の便で函館に帰って、朝から外来・・・というハードなスケジュールだった。

ハードスケジュールだけの収穫があった。何より、発達障害にかかわろうとする外来小児科医師がとても多かったことに勇気づけられた。最初の見積もりより参加者が増えて、急遽大きな会場に変更になったくらいだ。

内容もとてもよかった。自分のクリニックで療育までてがけているという先進的なところや、自分のところでやるのではなく地域の資源を積極的に活用したネットワークになかでやっているところ、一般外来の中で発達障害の子どもを受け入れる環境を作ったり、親へのちょっとしたアドバイスをしたりしているところなど、実にさまざまなやり方で、皆さん熱心に取り組んでいる。とても刺激を受けた。

いろんな話を聞いていく中で、やはり七飯町にも療育ができる場所がほしいという気になった。同時に、必ずしも、自分のクリニックに抱え込んでやるのではなく、もっと地域の自治体や保育所、学校と連携してやっていく必要を感じた。

私自身がこれから発達障害を専門にやっていくというのではない。ひとつは、一般外来の中でのさまざまな相談の中に、発達障害とかかわる内容がある。一般的な子育てアドバイスだけではなかなか解決せず、発達障害の特性を理解したうえでのアドバイスが必要になるということ。またもうひとつには、発達障害の子どもを持つ保護者への子育てアドバイスが、定型発達の子どもたちへのより有効な働きかけになるということを考えている。つまり、あくまで私のスタンスは、一般小児科外来で「子育て支援」をするというところにある。

今回のカンファレンスは、発達障害の子どもたちとのかかわり方を子育て支援の一環として考えたいという私の願いにぴったりとはまる内容であった。

ある人の報告の最後に、「書を捨てよ、町に出よう」というのがあった。発達障害にかかわる本は、どの本も良くかけている。1冊読んだらあとはいらない。それより、町に出て、さまざまな人たちと交流して、経験すること、そしてまた、本に戻るともっといろんなことが見えてくるということを言っている。実に至言だ。

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Author:はる
北海道七飯町で小児科クリニックを経営。子どもたちのこころとからだの豊かな成長を願って、日々の診療、子育て相談、講演会活動を展開している。

名前:高柳滋治
仕事:はるこどもクリニック院長
   病児保育所はるっこ所長
趣味:アドラー心理学を学ぶこと
   草花の写真を撮ること
好きな言葉:
”今日は残りの人生の最初の日”

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