生きる力を育てる

昴の会の2周年で、講演をした。テーマは「生きる力を育てる」。
昴の会は、2年前に北斗市に誕生した不登校の親の会だ。

すばる

昨年不登校の子どもたちの昼間の居場所「自由高原」を閉鎖した。10年間の活動の中で得られた人のつながりと資金を有効活用するため、今年「不登校情報センター南北海道」を立ち上げたた。今回の講演会は、その「不登校情報センター」のお披露目もかねている。

不登校情報センター

内容は不登校への対応について。不登校については、今までいろんなところでお話してきたが、あるインスピレーションがあって、今回は内容を一新した。

まず、不登校に関して、問題の所在が「学校に行くのか?行かないのか?」ではなくて、「どんな風に大人になるのか?」にあることを確認する。

そして、不登校に対する対応を、第1段階「学校に行かない子どもを認める」、第2段階「社会的な訓練を始める」の2段階に分けて考える。

「学校に行かない子どもを認める」ことは、今までもたくさん言われてきているが、「社会的な訓練を始める」ことは、普通はあまり強調されてない。しかし、社会的な訓練の段階を見通しながら関わることがとても大切なのではないかと思う。単に行かないことを受け入れるだけでは子どもは前に進めない、私たちには子どもを一人前の大人にして社会に送り出していく責務がある。

また、実は社会的な訓練を意識して関わることが、学校に行かない子どもを認めることを容易に進めることにもつながっていく。

さて「社会的な訓練」は、どのように行うのか?それがすなわち、今回のテーマ「生きる力を育てる」ことだ。「生きる力」を3つに分けて考える。

1)「自分が好きになる」
2)「人が好きになる」
3)「仕事が好きになる」

それぞれの内容を、アドラー心理学を援用して具体的に説明した。社会的な訓練は、学校に行っていようと、行っていまいと必要なことだ。学校に行くことは社会的な訓練のひとつの方法(とても効率よく、かつとても有用な方法ではあるが)にすぎない。

そこで、第1段階に戻って、「学校に行かない子どもを認める」話。まずは、私たち保護者や支援者が援助する力を持たなければならない。そのためには、自分を受け入れること、しかし不登校の子どもを抱えると、どうしても怒り、不安、悲しみなどの否定的な感情に押し流される。

自分が感情的になっていることに気づくことからはじめる。否定的な感情は、自分になにか危険が迫っているという恐れから生まれる。その危険から自分を守ろうとするための防衛反応なのだ。でも、本当に私を守らなければならないのだろか?

「わが子の不登校が“私”にとってどういう意味があるのか」と考えるから、身構えて“私”を過剰に守ろうとしてしまう。不登校をしているのは、私ではなくて子どもなのだ。「わが子の不登校が“社会”にとってどういう意味があるのか」と考えると、“私にできること”が見えてくる。

否定的な感情におぼれている場合じゃない。子どもにとって一番身近で、最もいい影響を与えられる保護者ができることは大きい。今、あわてて学校に行かせなければとあせるのではなく、ある長いスパンの中で社会的に訓練することをはじめよう。

そこで、「子どもを勇気づける」ことをはじめる。
○子どもに感謝しよう
 生まれてきてくれたこと、今そこに生きていること、どれだけ人生が豊かになっているか?
○子どもを信頼しよう
 子どもは発展途上、どんな素敵なところがあるか?力、強さ、可能性を見よう
○子どもを尊敬しよう
 たった1人のかけがえのない人、私とは全く違う人格(個性、感性、考え方)をもっていることを尊重する

概略、以上のようなことを話した。「不登校」をキーワードに、アドラー心理学を通じて考えてきたことが、しっかりまとまったように思う。人に話すことを通じて、自分が成長していることを感じる。とてもありがたいお仕事をいただいた。
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のびのび講座第1回

今年度第1回目ののびのび講座でお話しした。
テーマは「健康を支える力」

昨年の第1回と同じだが、昨年1年間あちこちで講演したときに追加した内容を加えてバージョンアップした。
子ども(おとなも)の健康を支えるために必要なのは、「からだの力」「調節の力」「こころの力」の3つは変わらない。

「からだの力」に関して追加したのは、生命体の不思議について~「どうして傷が治るのか?」。生命体は毎瞬毎瞬壊され、作り直されている。どの細胞も、どの組織も例外なく、壊され続け、新たに作られ続けている。傷ついたときだけに新たに作り直されるのではない。多少間違って作られても、すぐに壊されて新たに作られる。実はこれが生命体の活力の要因なのだ。強いからだを作るのにその力に依拠する。放っておくと筋肉も骨も、どんどん壊されて弱くなっていく、筋肉や骨を維持するのには常に外から刺激を与えることが必要。だから、外遊びと家の仕事を通じてたくさん体を動かすことが大事になる。

「調節の力」に関して追加したのは、もうひとつの生命体の不思議~「恒常性の維持」。外界に変化があっても、内部環境は常に一定に保たれている。内分泌、免疫系とともに、精神・神経系(自律神経)の力が大きい。この自律神経の力を高めるために、メリハリのある生活が大事。生活リズムや身体を使った遊びが大切になる。

「こころの力」に関しては、アドラー心理学の話なので、少し話し方を変えただけで、内容には代わりがない。

で、結論は、「子どもの生活の質を向上させよう」~そのために、「楽しく食べる、体を使って遊ぶ、いっしょに働く」ことを提案した。

いよいよ、23年度の子育てプログラムが始まったという感じだ。

クリニックを紹介する

今年度、クリニックで取り組むいろんな行事が確定した。
様々な行事が目白押しだ。

一覧にした紹介リーフレットが出来上がった。

リーフ1
リーフ2

自分の顔のアップを載せるのはちと恥ずかしいが・・・

最近の子どもの傾向

今日は、渡島養護教員会の研修会で、お話ししてきた。
テーマは、「最近の子どもの傾向」
養護講演

前半は、小児科医から見た最近の子どもの健康状態の傾向について、後半は子どもの健康を守るための視点について、お話ししてきた。

かつて脅威だった感染症が減少し、かつ軽症化した。それは、世の中が豊かになり、栄養状態や衛生環境が改善したことと、予防の取り組み、特にワクチンの普及したことの影響が大きい。一方で、子どもの生活と関わる病気や半健康状態が問題になっている。それは、アトピーや喘息などのアレルギー、肥満や高脂血症などの成人病予備軍、そして、不登校、過敏性腸炎などの心身関連疾患、あるいは肩こり、不眠などが増えてきている。これは、食生活の変化、生活環境の変化、遊びの減少によることが大きい。

それに対応して、子どもの健康を守るためは、身体の力、自律神経の力、心の力(意欲)を鍛えることが大切。そのために、子どもたちの生活の質を向上させる。具体的には、食べること~何をどんな風に食べるか、選んで食べる、楽しく食べる、自分たちで作って食べる。遊ぶこと~人とかかわって遊ぶことの楽しさを知る、親子で一緒に身体を使っていっぱい遊ぶ。働くこと~家の仕事を、ささいなことでも分け合う、人に貢献することの喜びをたっぷり味わってもらう。

おおよそ以上のような内容のお話だ。

子どもの健康を守るとりくみは、地域の子どもにかかわる人たちみんなで、協力してやっていく必要がある。なにしろ子どもたちの生活そのものを質的に向上させるのだから。そういう意味では、こんな風に養護の先生方に語りかけることができて、とてもうれしかった。これをきっかけに、養護の先生方と、もっと語り合ったり、一緒に勉強できる機会を増やしていきたいものだと思う。

野草探検隊

朝早く職場に行く。
朝の清掃をしてくれているMさんが、エゾエンゴサクの花を持ってきてくれた。
クリニックの近くの空き地に群生しているのだという。
雑草探検隊としては見逃せない。

カメラを持って撮りに行った。

エゾエンゴサク2

朝露がとてもいい装飾になっている。
知らなければ、ただの雑草だと思って通り過ぎてしまうところだ。

うちの庭の矮性水仙も満開だ。
これもちょっといい写真なので、お目見え。

水仙

水仙はまだつぼみだが、黄色くふくらみ始めている。
春は、着実に深まってる。

ところで、先日の八重咲きのイチゲは、キクザキイチゲというらしい。
これも、Mさんからの情報だ。

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はる

Author:はる
北海道七飯町で小児科クリニックを経営。子どもたちのこころとからだの豊かな成長を願って、日々の診療、子育て相談、講演会活動を展開している。

名前:高柳滋治
仕事:はるこどもクリニック院長
   病児保育所はるっこ所長
趣味:アドラー心理学を学ぶこと
   草花の写真を撮ること
好きな言葉:
”今日は残りの人生の最初の日”

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