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アドラー心理学会の三日目

 今日は、私たちにとってのメイン「教育講演」の発表があった。教育講演というのは、アドラー心理学を一般の方に伝えるために、いくつかのテーマごとに内容をコンパクトにまとめて解説したもの。地域に持ち帰ってみんなが使えるように、台本を作って学会で発表する。みんなの意見をもらって、よりよいものに工夫するのが目的だ。

教育講演


 今回、パートナーのかえるさんのところに「学校に行かない子どもを勇気づける」というテーマが回ってきた。ここ2カ月くらい苦心して30分の講演にまとめ上げた。私も少しお手伝いした。うちの子どもたちが不登校であったこと、地域で「自由高原」というフリースペースを運営してきたこと、今のクリニックで不登校をはじめとした相談に応じていることから、たくさんの不登校の子どもや親たちと出会ってきた。それらのたくさんの事例で経験したこと、学んだことを少しずつとりこんで、一つの形にすることができたと思う。

ロールプレイ


 わかりやすいものにするために、寸劇(ロールプレイ)もたくさん取り入れた。他の地域のアドレリアンの友人に役者を手伝ってもらった。15日に学会会場に着いてから、毎晩発表の練習があり、それはそれで大変であったが、練習プラスアルファで話が弾んでなかなか楽しい時間だった。

 当日、どの教育講演も素晴らしかったが、やはり自分が関わったものが、一番光っていたのではないかと思ってしまう。せっかくここまで努力して作ったのだから、これを活用しない手はないと思う。七飯に帰ってからぜひ、どこかで発表する機会があったいいなと思う。けれど、寸劇の部分を即席でやるのは難しい、ビデオに撮って誰もが使えるようにしたらという提案があった。とてもいい案だ。ぜひ実現したいものだと思う。

アドラー心理学会の二日目

二日目にも、いくつかの研究発表があったが、その中でアドラー心理学のグループワークの研究に特に目をひかれた。これもグループワークを録音したものの逐語分析であった。

以前の研究で、アドラー心理学のセッションには、ワークの大きな流れを決める共通の「メタメッセージ」があるということがわかっている。今回の研究では、「メタメッセージ」がそろっているだけでは効果的なグループワークにならないと言うのが第1の結論であった。

さらに、うまくいったグループとうまくいかなかったグループの比較研究から、効果的なグループワークには、メタメッセージをつなぐメッセージのレベルにいくつかの共通した特徴があると言うことであった。例えば、周辺情報を尋ねる時でも、話題提供者や相手役の肯定的な側面をひきだすような質問であるのかどうかということ。

あらためて言われると、どれも当たり前のことで、アドラー心理学の理論や思想に沿っているのかどうかということなのだが、こうして言語化されることが大切だ。言語されることで、みんなの共有財産になり、今度はその方向に向かってみんなで訓練することができる。発表の中でも、マニュアルのち密化よりも、リーダーやメンバーが練習を続けることが大事だと言っていた。ただやみくもに経験を積み重ねるのではなく、どの方向に向かって訓練するのかという効果的な訓練の方向がはっきりしているということだ。

もうひとつ、「アドラー心理学を次世代に引き継ぐ」というシンポジウムも興味深かった。中級レベルの講座として開かれている「カウンセラー養成講座」の修了生から、講座受講の前後での生活の変化のお話であった。共通していたのが、講座の受講を通して、自己理解(自分のライフスタイルの認知)が進み、それに基づいて、自己執着を捨てる方向への実践をし、実践を通して、アドレリアンらしい生き方が身についていき、それが自然に回り~家族、職場、地域の自助グループへと伝わっていっているということであった。

自らを点検し、あらためて、アドレリアンらしい生き方を意識していこうと思った。

日本アドラー心理学会総会

15日から診療をお休みさせてもらって、日本アドラー心理学会に参加してきた。
今回の学会は、湯河原の温泉にて、三日間にわたって行われた。

湯河原1

一日目には、総会と宿題発表があった。宿題発表では、あるベテランカウンセラーのカウンセリングの録音を起こして、逐語的に分析した研究に興味をそそられた。アドラー心理学のカウンセリングの構造が目に見えてわかる内容であった。

ベテランカウンセラーのカウンセリングは、はたから見ていると、芸術的でとても美しく感動的なのだが、いざ私たちがまねてみようとしても、どうやればうまくいくのか、そのコツをつかむのがとても難しい。職人芸とはすべからくそのようなもので、何回も見てまねるしかないと言われている。

今回の研究では、カウンセリングの大まかな流れ、特にアドラー心理学のカウンセリングの大きな戦略目標~「クライエントのプライベートロジックを読みとって、その枠組みを崩すこと」ということがはっきりしたことと、さらにカウンセリングを進めるための効果的な言葉の言い換えについていくつかのポイントが示された。これがわかったからと言って、すぐにカウンセリングがうまくいくとは言えないが、どの方向に訓練すればいいのかが分かったと言うのは大きな収穫と言える。

新人歓迎会

8、9月に次々と新しい職員を迎えた。遅ればせながら14日に歓迎会をした。1カ月経っただけなのに、もうすっかり打ち解けて、お互いになじみのように、にぎやかに楽しく、ゆうべのひと時を過ごした。

歓迎会

やっぱり、人は宝だと思う。

多忙な日々

連休は久しぶりに何もない休日だった。これはチャンスと思って、ペンションを予約し、一泊二日の小旅行。ニセコに行って英気を養ってきた。山の上の方は、すでに紅葉が始まっていた。天候にも恵まれ、美味しいものと温泉といくつかの工房を巡ってエネルギー充電120%。

そして迎えた連休明け、予想を上回る患者数、次々と子どもたちがやってくる。開業以来の画期的な患者数。身体的にはやや疲れたが、精神的には至極充実していた。それだけ地域から求められるようになったということだ。社会に貢献できているという手応えを感じる。

そして職員さんの動きがいい。看護師と事務がお互いを補いあって、てきぱきと仕事を進める。流れるようにはかどるのでちっともストレスがたまらない。実に有能な職員ばかりだ。忙しいのに不平も言わず、みんなが今できることを探して動いてくれる。

私がばたばたしないので、子どもやお母さんがたとしっかり向き合うことができる。忙しい中でも、診療を薄くしないようにするために、スタッフのフォローが欠かせない。そういう意味でも人に恵まれていると思う。

なかなか熱い秋の日であった。
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プロフィール

はる

Author:はる
北海道七飯町で小児科クリニックを経営。子どもたちのこころとからだの豊かな成長を願って、日々の診療、子育て相談、講演会活動を展開している。

名前:高柳滋治
仕事:はるこどもクリニック院長
   病児保育所はるっこ所長
趣味:アドラー心理学を学ぶこと
   草花の写真を撮ること
好きな言葉:
”今日は残りの人生の最初の日”

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