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さあ、出かけよう林の中へ

前日から危ぶまれた雨も、朝になったらすっかりあがり、絶好の野鳥観察日和。朝早くクリニックに着くとあちこちから鳥の鳴き声が。期待のためかいつになくたくさん聞こえるような気がする。

ぞくぞくと人が集まってくる。最終的に裏方さんも含めて延べ48人も参加してくれた。みなさんはらはらしながら天気の具合を見てくれていたらしい。

野鳥観察


さっそく、駐車場で野鳥の会の田中さんの解説が始まる。話しながら「今来たのは~~です」と望遠鏡を合わせてくれる。「あそこで鳴いているのは~~です」シメ、カワラヒワ、ヒヨドリ、イワツバメ・・・隣のチーフ―スクールの庭に移動して、クリニック周辺に集まる鳥の声を聴く、「あれは○○、これは○○」実にたくさんの鳥たちの名前が挙がる。アオジ、アカゲラ、ヤマガラ、ゴジュウカラ、ウグイス、アリスイ・・・しっかり姿を見たり、声しか聞けなかったり。

田中さんの話は面白い。
「あれは昨日あたりにわたってきた○○です」
「えっ、どうしてわかるんですか?」
「繁殖が始まるとなわばりを作ってばらばらになるけれど、あれはまだ群れになっているからわたってきて日が浅い」んだそうだ。
ところどころいろんなうんちくを聞かせてくれる。カラスの賢さ、ウグイスの鳴き声のちがい・・・さらには昨今の環境汚染のせいでくちばしの奇形が増えているという話まで。

11時を過ぎて、クリニック内に移動して室内でサックス(加賀さん)とコカリナ(鬼海さん)の演奏を聴く。(クリニックに入った途端に雨が降ってきたのには驚いた。)サックスはつややかな音を奏で、コカリナはやさしく素朴な音を奏でる。この対比も面白い。歌のお姉さん(あやさん)が、手遊びをして子ども達を楽しませてくれた。機会があったら、青空の下で演奏と歌と聞いてみたいものだと思う。近々彼らの出演するアップルコンサートがあるという。

私の知り合い(佐藤さん)が西洋タンポポと日本タンポポの話をしてくれ、子どもたちにぬり絵を配る。小さいうちから身の回りの自然に関心を持ってもらうには絶好の素材だ。

野草試食


その後、お待ちかねの山菜試食交流会。当日の調達が難しそうだったので、事前に用意してもらった。あさつきとサツマイモの天ぷら、行者ニンニクのおひたしと天ぷら、あずき菜のおひたしと酢みそ和え、ふきのとう味噌の田楽、ヨモギ入り豆腐白玉のおしる粉、山菜と鮭の炊き込みご飯に、あげいも。なかなか豊かな献立になった。予想より多い参加だったため、1世帯1皿、家族で分かち合って食べていただく。それがかえって良かったのかもしれない。交流会中にFMいるかのいるか号が来て生中継されるというハプニングもあり、とても楽しい食事会となった。

実に楽しく充実した一日を過ごすことができた。なにより主催した私たち自身が、野鳥との出会い、室内コンサート、そして山菜料理を堪能した。

クリニックの周りにこんなにたくさんの鳥がいるとはまったくの驚きだ。こんな貧相な林で野鳥観察なんておこがましいかもと思ったが、案に相違して、とても豊かなのだ。単に私の知識が足りなくて、見分けられなかったり、聞き分けられなかったりしただけ。「野鳥観察と言っても遠くに出掛けなくても気軽にできるんですよ」と田中さんもおっしゃる。

「あ、あれは、○○だ」と、声だけで聞き分けられるようになったらどんなに楽しいだろう。ここはなんて素敵な場所なのだろう。もっともっと鳥のことを勉強してみたいと思う、この豊かさを享受するために。

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天気が気になる

明日は、まんぼうクラブの行事「さあでかけよう、林の中へ」を予定している。
気になるのはお天気だ。
ここのところいい天気が続いたのに、今日は雨。
天気予報でも崩れるようなことを言っていた。

裏方さんからの伝言
【うらばなし1】
林の中に落ちているゴミ拾いに足繁く出かけておりました。ゴミを拾いながら、この様にして貝塚はできるのか~と、感心するほど生活ゴミが出てきました。ビンや缶、プラスチックは分解されない・・・しみじみ・・・分別しよう。そして植物はすごい・・・木と木にはさまれてつぶれているバケツとかゴミもものともせずに伸びている植物にちょっと感動。ゴミ拾いをしながら、鳥の声を聴き、姿を見ては手を止め、空を見上げると、木でできた空の道がありました。
【うらばなし2】
先日、裏方三人組で、「おまけ」で食べることができる野草を探しにでかけました。時期的にふきのとうを食すには遅く、ヨモギには早いといわれながらも、ふきのとうとヨモギを求めて、できるだけ人の行かないところへと向かい、それなりに収穫し意気揚々と帰ってきた三人でした。クリニックの2階で、ゴミを除け、良いところをより分けて・・・指が真っ黒になりつつも楽しい下ごしらえ。手作り味噌を使ってふきのとう味噌をつくり、ヨモギをさっとゆでて冷凍。当日は厚揚げとこんにゃくに味噌をつけて田楽に。ヨモギは白玉粉と絹ごし豆腐でヨモギ白玉を作って、あずきあんをかけてデザートにする予定でいます。

当日は、10時からですが、裏方は9時から仕込みをしております。裏方のお手伝いしてくださる方は9時クリニック2階まで~♪

知は力なり

3日間の学会に参加してきた。あらためて勉強は面白いと思う。

医者にとって、知識は酸素みたいなものだ。日々忙しく過ごしていると、いつの間にか酸素不足になっている。学会に参加して、一気にアカデミックな空気を吸い込んで、すっかり息を吹き返す。

風車を使った診察の工夫から、内服薬や外用薬の使い方、発達障害への対応など、幅広いテーマでの講演やシンポジウム、研究発表があった。明日からでも使える実践的な内容から、最先端の知識まで実に幅広い内容だ。すぐにでも取り入れられる実践的な知識や技術はとてもありがたい。いろいろとやってみたいと思うことがあった。また最先端の知識は、今すぐに役立つことではないけれど、自己学習へのよい動機づけになる。

古い知り合いとの再会もあり、盛岡のおいしい料理やお酒にも癒された。たくさんのエネルギーをもらえた学会参加であった。

学会へ

今日の午後から盛岡の小児科学会に出発する。
患者さんには申し訳ないが、明日、明後日(23,24日)と臨時休診にする。
あちこちに掲示したり、HPに載せたり、i
チケットでも知らせたりしているが、
知らずに訪れる人もいるかと思う。
もし、知らずに来てしまったなら、ごめんなさい。
その分学会でいっぱい学んできて、皆さんに還元するつもりです。
医学の知識は日進月歩なので、医者は常に学ぶのが宿命です。
どうぞご了承ください。

アドラーを語る

17日は、午後1時半から子育てトークの会につづいて、午後3時半からアドラートークの会を行った。

これまで、七飯アドラー研究所の例会として子育てトークの会をしていたが、それに加えて、もっとアドラー心理学のことを直接知りたいという要望にこたえて、二部構成とした。

まずは、あらためてアドラー心理学の理論をお話しすることにした。その第1回目「個人の主体性」。アドラー心理学の理論は、「1)個人の主体性、2)目的論、3)全体論、4)社会統合論、5)仮想論」の5つから構成されている。それを一つずつじっくり学ぼうという企画だ。

「個人の主体性」とは、「個人がこころを上手に使っている」と考えることだ。普通の心理学、あるいは世間一般では、「こころ(感情や本能や性格)が人を動かす」と考える。たとえば、「怒っちゃいけないと思うんだけど、つい怒ってしまうんです」とか、「夜遅く食べちゃいけないと頭ではわかっているんですが、つい食べてしまうんです」、とか「あがり症なので、人前でうまくしゃべれないんです」という言明に対して、「そうだよね、仕方ないよね」と反応する。

アドラー心理学では、どう考えるのか?「感情を使って怒って言った方が効果があるから、怒りを使って子どもに言うことをきかせようとした」とか「まわりから『よっぽど疲れているんでしょう、たいへんだよね』と言われるために、食べることを選択している」とか「人前に出てしゃべるのを回避するために性格を使っている」などと言う風に考える。

「主体性とは、『私個人が△△を使って、○○している』というふうに私を主語にしてものを見る考え方だ」って言ってもいい。最初の言い方の方が、「怒りという感情(食欲という本能、あるいは上がり症という性格)は私にはどうしようもないんです」というふうに言えるので、人からもよく思われたり、自分とも上手に折り合いをつけられたりする。

けれど、アドラー心理学では、人は、感情や本能や性格によって突き動かされて仕方なくある行動を取るのではなく、「自分が、怒り、本能、性格をうまく使って、自ら選んで(主体的に)その行動をしている」という風に考える。【注意すべきは、「あの人は言い訳をしている」と他者の行動を批判しているのではなくて、自らの行動を振り返ってそのように意味づけようというのだ】

アドラーを学ぶと、感情や本能や性格のせいだと言い訳がきかなくなる。一見、苦しい考え方かもしれないが、実はこれが人生を幸せに生きるカギだって思っている。決して物事を自分の手の届かないもののせいにしない。私という船はいつでも私が舵を握っている。だから、まずいことがあったらいつでも変えられる、私の努力次第で(この努力にはちょっとした工夫がいるのだが・・・)~という楽観的な心理学なのだ。

まあ、この説明だけではよくわからないかもしれないので、ぜひアドラートークの会に来てください。次回は5月22日です。
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プロフィール

はる

Author:はる
北海道七飯町で小児科クリニックを経営。子どもたちのこころとからだの豊かな成長を願って、日々の診療、子育て相談、講演会活動を展開している。

名前:高柳滋治
仕事:はるこどもクリニック院長
   病児保育所はるっこ所長
趣味:アドラー心理学を学ぶこと
   草花の写真を撮ること
好きな言葉:
”今日は残りの人生の最初の日”

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