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新型インフルエンザワクチン

新型インフルエンザワクチンの接種が本格的に始まった。

先月基礎疾患を有する人の優先接種が始まっていた。今月から、1歳から5歳、続いて小学校低学年、さらに高学年と、徐々に優先接種対象が拡大している。

新型ワクチンは、10mlが1本になったバイアル(瓶)が配布されている。どの病院でもこのバイアルの扱いに苦労しているようだ。大人は一人0.5mlなので、これで18人分(実質19人分)使える。1回開けたバイアル(瓶)は、当日(24時間)しか使えない。使いきれずに残ってしまったらあとは破棄せざるを得ないのだ。

大人でさえ苦労している。子どもの場合は、一人につき0.2mlとか0.3mlなので、10mlでは30人とか50人とか接種できる計算だ。それだけの数を一気に集めないと接種できない。

そこで、毎週木曜日午後休診の時に患者さんを集めることにした。実は、後でわかったのだが、小児科の場合には、一人の接種量が少ないので、一本1mlのバイアルが優先的に回ってくるようになっていた。

新型インフルエンザワクチンのことが周知されていたので、先月から予約受付を行って、すぐに定員いっぱいになる状況であった。その第1回目の接種が昨日であった。

午後の時間帯で、一気に42人の接種をする。二つの診察室を使って、交互に患者さんに入ってもらい、医師と看護婦が行き来して、次々接種した。

ここのところ、一時のインフルエンザの流行も落ち着き、ゆったりとした外来が続いていた。ひさびさに待合室が混み合い、スタッフがあわただしく動き回った。みんなで一致協力して成し遂げたという充実感があった。

今回、ほとんどが七飯町の町民だった。あとで、つくづく考えた。こんなところにも、うちのクリニックができたことの意味がある。

新型インフルエンザワクチン接種は、個々の住民にとっても、この地域のコミュニティにとっても意義のあることだ。そのワクチン接種に、私たちのクリニックが参加できたということがうれしい。とても意義のある社会貢献であったと言えるではないだろうか。


新型インフルエンザ騒動もいろいろ大変な面があるが、時には良いこともあるのだと思った。
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はる

Author:はる
北海道七飯町で小児科クリニックを経営。子どもたちのこころとからだの豊かな成長を願って、日々の診療、子育て相談、講演会活動を展開している。

名前:高柳滋治
仕事:はるこどもクリニック院長
   病児保育所はるっこ所長
趣味:アドラー心理学を学ぶこと
   草花の写真を撮ること
好きな言葉:
”今日は残りの人生の最初の日”

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