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誇るべき文化

今日の午前中はお琴のコンサート。
お琴で日本の童謡を弾くのに聞き惚れた。
ヨランタさんたちもじっくり聞いていたが、
一緒に参加してくれた日本人親子もしっかり耳を傾けていた。
クライマックスは、さくら変奏曲だ。
誰もが知っている「さくらさくら」をいろんな調子で弾いていく。
外国の人にも聴きやすかったのではないだろうか?
ヨランタさんとナラさんが、琴に興味を示し、
「とても強いのに、優しい音だ」と感銘を受けていた。
ナラ「どこで習えるだろう?」
ヨランタ「ラトビアではないんじゃない」と親子の会話をしていた。
あらためて、琴はまさに日本が誇るべき文化だと思った。
琴コンサート


そのあとは着物着付け体験。
ヨランタは実に着物がよく似合う。
まわりはかわいい、キュート、ワンダフルで、大騒ぎ。
彼女もとても喜んでいた。
天気がよかったので外で撮影会。
着付け体験

お昼の後は、おもちゃ博士の長谷川さんに来てもらって、
紙飛行機作り、ぶんぶんゴマづくり、
そして長谷川さんが集めたさまざまな日本のおもちゃで遊んだ。

ヨランタさんは講演の中で言う。
「私は日本文化にとても感銘を受けています。
日本文化の豊かさは、他の文化に与えるものがとてもたくさんあると思います。
が、また同時に、私は日本人ではありません。
ラトヴィアの文化に所属していることを誇りに思っています。
またこちらからもたくさん与えるものがあると思っています。
ここ日本にきて、たくさん日本の文化について学ぶことができて、
本当に感謝しています。
自分でも驚いているのですが、
日本文化や日本のスタイルを知れば知るほど、
私自身の文化についてさらに知り、
深く理解することができるようになってきています。」
そう、私たちには誇るべく文化がある。ヨランタを呼んで、
「文化交流をしたい」と思ったときに、
あらためて日本と日本文化のことを考えた。

「同じであることは私たちをつなげ、違っていることは私たちを成長させる。」
違いを意識することで、改めて自分の内面を見つめるというのは本当だ。
外国人と話したり、外国の文化を知ることで、自分の国のことを改めて見直す。
同じことは、すぐ目の前の家族や友人に対しても同じことが言える。
ときどき、考え方や思いが全然違うことがある。だけど、がっくりくることはない。
違うことが分かって、あらためて自分のことを見直すきっかけになる。
まさに「違うことが豊かなことなのだ。」

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偉大なる体験

とうとうヨランタさんと娘のナラさんが、七飯にやって来た。
昨日函館空港について、函館市内の観光をした。
我が家に泊って、今日と明日とさまざまな交流をする。
今日の午前中は、クリックの2階でじゃがいもパーティーを開いた。
残念ながら、私は診療で半日忙しく過ごしたが、
2階ではたいそう盛上っていたらしい。

午後から、ヨランタさんに講演をしてもらった。
総会で話してもらった話だけど、とても感動したので、
皆さんにもシェアしたくて聞いてもらった。
幸い、総会の時に使った英語の原稿と
アドラー仲間の井原文子さんの翻訳をいただいていたので、
それを使って通訳のまねごとをした。

そのあとの質疑応答。結構質問があった。
質問を英語に訳して、今度はヨランタさんの話を日本語に訳して、
まるで本物の通訳のようだった。
自分でも驚いているのだが、なぜかそれができるのだ。

もう一人、英語の分かる人がいて、
一緒に考えながら通訳したということもある。
でも、なにより、ヨランタさんの英語がわかりやすいということがある。
一回で聞き取れないと、繰り返してくれたり、言い換えてくれたりする。
こちらの半端な英語も一生懸命聞きとってくれようとする。
本当にヨランタさんは根気強い。

まさに、講演の中でしゃべっていることをそのまま実践している感じ。
I’d love to encourage you to be courageous and confident,
to get in touch with people from other cultures.
(私は、あなた方を心からエンカレッジします。
あなたがたが勇気と自信を持って、他の文化の人たちと触れ合えるように。)

ヨランタトーク


彼女を見ていると、彼女の行動そのものがアドレリアンだという感じがする。
質疑応答の中でも言ってたが、
「子どもたちは私たちをモデルにして学ぶ、
何を言ったかということより、何をしたかから学ぶ。」
彼女は、まさにそれを日々実践している。

私たちは、彼女の生き方そのものから学ぶべきだと思った。

新型インフルエンザの衝撃

今日、地域の小児科医会主催の講演会に行ってきた。
感染症の専門家の話。

アメリカやオーストラリアでの新型インフルエンザの状況を
詳しく話ししてくれた。
それによると、結構重症な患者さんがいるらしい。
若い世代に重症化している例がいる。
基礎疾患を持っていない人にも重症の肺炎が起こるという。
新型インフルエンザに対する認識を
変えなければならないかもしれない。

アメリカやオーストラリアではやっているウイルスと同じものが
いま日本ではやっている
~だから、もっと警戒すべきだ
という話。

しかし、外来に出て患者さんをみている実感とかなり異なっている。
いま日本国内で、新型関連で死亡された方は、24人。
これは、50万人に一人なのだそうだ。
そういう意味では、軽症にすぎていると言っても過言ではない。
本当に同じウイルスなのかと疑うくらい。

日本では、早期に抗インフルエンザ薬を使っているので、
これだけの死亡ですんでいる、
だから、これからも積極的に抗インフルエンザ薬を使うべきなのだ
ということらしい。

これで、学会が、抗インフルエンザ薬の積極使用を
勧告した意味がわかった。

私が見ているのは、ほんの一握りの患者さんだけだ。
その方たちが軽症にすぎているからと言って、
新型インフルエンザは軽いのだ
と侮ってはいけないのであろう。

外来でやることは同じかもしれないけど、
こころして患者さんの様子、
特に発症後の経過をしっかりみる事にしよう
と思った。



ちがい万歳!

10月16日~18日お休みをもらって、
日本アドラー心理学会に行ってきた。

開業したばかりで、
しかもちょうどインフルエンザが流行ってきたところで
金、土と休診にするのは、心苦しかった。
でも、今回は学会に参加して本当によかったと思う。

土日に、クリニックを訪ねてくれた方には申し訳なかった。
でも、学会で得たものを、診療に生かすことで、
お返ししようと思う。

今年は、高知市で行われた。
今年のメインは、ラトビアの臨床心理士で、
アドレリアン(アドラー心理学を学ぶ人たちのこと)の
ヨランタさんの講演と、ヨランタさんを交えてのシンポジウムだ。

講演の中で、最も印象に残ったのは、
 「似ていることによって私たちはつながり、
  異なることによって私たちは成長する」

という言葉だ。

人と人は、似ているところもあるし、異なっていることもある。
ああ、同じだなと思えたときは、相手をとても近くに感じて、
ほっと安心できる。
一方、異なっていると思った時は、つい相手を否定したり、
感情的になったりしてしまいがち。
でも、違うからこそ、
好奇心をもってその人の世界を見に行くことができ、
同時に、違う人と話すことで自分をもっとよく知ることができる。
つまり、違うからこそ人は成長できるんだということ。

これは、私にとってはとても大きな贈り物だ。
ちょうど、クリニックを開いたばかりで、
何人かの職員さんを使う立場になった。

これは家族でも起きることだけど、
つい相手も私と同じように考えたり感じたりすると
思いこんでしまう。
そうすると、感情的に対立してしまったり、
何かわだかまりができたりする。

でも、違うことは成長することだって考える。
違う中でこそ、たくさんものを考えることができ、
たくさん学ぶことができる。
そう、考えると確かにその通りだし、
違っていることがありがたいことだって思える。

私の言ったことが、素直に受け入れられないと、
どうして、受け入れられないのだろう?
私の考えはどこか間違っているのだろうか?
相手は、どんなふうにこのことを考えているのだろう?
お互いにもっと理解しあえるには、なにをすればいいのだろう?
どのように伝えれば分かってもらえるのだろう?

など、いっぱいものを考えることができる。
そのこと自体が私を成長させるのだ。

だから、アドレリアンは言うんだな。
「ちがい万歳!」と。



インフルエンザへの対処

批判だけでは芸がないので、
インフルエンザへの適切な対処法を

治療にまさるのは予防。
外から帰ったら、うがいと手洗いをしっかりすること。
過労・寝不足はてきめん。ゆっくり休んで疲れを残さないように。
栄養にも注意、ビタミン類(とくにビタミンC)を多くとること。
空気の乾燥が感染を助けるので、なるべく加湿をすること。
マスクは、ウイルスの侵入防止というより、
ウイルスの混じった咳やくしゃみの飛沫を防いだり、
気道の乾燥を防止したりするのに役に立つ。

もし、インフルエンザにかかったら・・・
熱や咳、頭痛などの症状を和らげ、体力の消耗をおさえて、
自然に治るのを待つのが基本。
水分をたくさん取らせ、適度に栄養をとり、ゆっくり休む。
体の水分が不足すると熱が下がりにくくなるので要注意。
熱が高くて苦しそうなら、熱さましを決められたとおりに使うこと。
頭やおでこを冷やすより、首やわきの下、背中を冷やしたほうが、
解熱効果は高い。
また、タオルをお湯で絞って体をふくと、
汗の代わりに蒸発して熱を奪うので効果的。
ぐったりするようなら点滴をすると楽になるので、これは病院で相談。

 呼吸が速く、顔色が悪いとか、
 落ち着きがない、意味不明の言動がみられる、
 あるいは反応が鈍い、呼びかけに答えない 


などの症状があるときは、
重症の恐れがあるので、急いで病院を受診すること。
(夜でも救急当番にかかるべし)
熱が長く続いたり、咳が強い、頭痛やおう吐が強い場合にも、
精査のために病院に行くこと。
抗インフルエンザ薬を使うときは、副作用のこともあるので、
主治医と十分相談してから使う。

軽症に過ぎるからといってあなどってはいけないが、
ポイントをおさえれば、そんなに恐れる必要はないものだと思う。
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プロフィール

はる

Author:はる
北海道七飯町で小児科クリニックを経営。子どもたちのこころとからだの豊かな成長を願って、日々の診療、子育て相談、講演会活動を展開している。

名前:高柳滋治
仕事:はるこどもクリニック院長
   病児保育所はるっこ所長
趣味:アドラー心理学を学ぶこと
   草花の写真を撮ること
好きな言葉:
”今日は残りの人生の最初の日”

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