ロビーコンサートを楽しむ

もう先週のことになる(7/30)が、渡島医師会主催のコンサートがあった。家族・職員の労をねぎらう文化行事の一環だ。ホテルのホールを借りて、地元のミュージシャン、ラピスラズリというグループが演奏する。うちのクリニックからも、6名が参加し、演奏を楽しんだ。

コンサート

ピアノ、バイオリン、ウッドベースに、カホンという打楽器のカルテットだ。曲目はなじみのあるポップスナンバー主体。繊細なバイオリンの調べに、ピアノがしっかりとあわせて、ベースとカホンがリズムを添える。どれも、自分を主張しすぎることなく、とても調和の取れた演奏ぶりだった。

そう「調和」はクリニックの一つのテーマでもある。職種も違えば、経歴も違う、性格も違う、それぞれが、協力して仕事をする。ひとりひとり、強みもあれば、弱みもある。弱さを補い合いながら、強さを生かして、自己を主張しすぎず、相手に合わせて仕事をこなしていく。ちょうど今回のコンサートのように。いい音楽と、おいしい食事を楽しみながら、そんなことを考えてひと時を過ごした。


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おひなさま

あっという間に2月が終わる。3月になるとひな祭りだ。毎年のことだが、クリニック2階に、ひな人形を飾っている。これは、患者さんからいただいたものだ。ありがたく活用させてもらっている。

ひな3 ひな

ひな2 ひな1

ルンタを見た

練成講座講座が終わった夜に、大阪で映画「ルンタ」を観た。

中国によるチベット民族の弾圧に抗議して焼身自殺するチベット人のことを追ったドキュメンタリー。

チベットの美しい自然と悲惨な事実との対比が胸を打つ。これは過去の出来事ではなく、まさに今おこっている出来事なのだ。


↑劇場でチベット国の歴史を綴った本を手に入れた。しっかり史実を学ばなければと思う。

ほんのお隣の国で起きている人権侵害の事実。ことの始まりは独立国家だったチベットに、中国が暴力的に侵入し、不法に占領したところから。だから、内政干渉の問題なのではなく国際問題なのだと思う。

こういった映画を通して国際社会の注目が集まるようになることを願う。



今金スローシネマに参加する

上ノ国での子育て相談会の後、今金町に移動して、「いまかね図書まつり」で上映された映画『じんじん』を見に行った。同じ檜山管内と言っても、上ノ国から今金まで車で2時間の道のりだ。

今金

とても素敵な映画だった。題名の通り、心にじんじんとしみいるようであった。この映画の主人公は「絵本」だ。くわしくは、公式サイト(映画じんじん公式サイト)を見てほしい。絵本の持つ力がしっかりと描き出されていた。

剣淵町の人達の暮らし方にもひかれるものがある。町全体が一つの家族のようだ。子どもはみんなの子ども、お年寄りもみんなのお年寄り、みんながつながって生きている。自分だけがいいという暮らし方をしていない。

絵本を町づくりの中心に据えるというのは、とてもすてきなアイデアだと思う。27年も前からこの取り組みを続けているのだそうだ。小さい頃から絵本に触れた子どもたちが大きくなって町を担っていく。絵本の会の初代会長さんが、舞台あいさつで「『剣淵の町の人はみんな優しい』と言ってもらえるのではないかと思っている」(私の聞き取り)とおっしゃっていたのが印象的だった。

七飯でもぜひ絵本の読み聞かせの輪が広がるといいのにと思った。

歸國(きこく)

七飯文化センターに倉本聡の演劇「帰国」を見に行った。8月15日終戦記念日の深夜、65年前に戦死し南の海で漂っている英霊たちが、東京駅に降り立つと言う設定で始まる。英霊たちの目から見た65年後の日本の姿を描き出す。確かに、日本は平和になり豊かになったが、日本人の魂は貧しくなったのではないか。部隊長が言う「『貧幸』と言う言葉を知っているか?貧しく困った状態は貧困だが、貧しくても幸せにいることができる、それが『貧幸』だ」

私たち戦後世代は戦争を知らない。戦争前後の貧しさも知らない。ただ、悲惨で苦しく惨めだったのではないかと想像している。貧しく、つらいこともあったのかもしれないが、そんなに不幸だったのだろうか?英霊たちのきびきびした行動には、なにかすがすがしささえ覚える。彼らには自分の命をかけてさえ守ろうと思ったものがあった。

彼ら英霊たちはいったいどんな時代を生きたのか?あの頃どんな思いを抱いていたのか?どんな思いで戦地に赴いたのか?どんな日本を夢見ていたのか?そんなことを考えさせる演劇だった。

私自身は、かつて、他者のために自分の命を犠牲にするという生き方をとても愚かなことだと否定していた。時代小説にはよくそういう場面が出てくる。大将を逃がして自分が矢面に立つとか。自分が死んでしまえばそれで終わりじゃないか、なんて無駄なことだろうと思っていた。

かの英霊たちは、そういう現代的なクールな考えと対極の生き方をしている。国の守りのために自ら戦地に赴く。今回の演劇を見ているときに、彼らの考え方が少しわかるような気がした。少し年をとったせいだろうか?自己執着がとれてきたのかもしれない。

あらためて、靖国神社に行ってみたいと思った。聞くところによると、靖国神社の「遊就館」と言うところに、英霊たちの遺書が展示されているらしい。そういうことを知っておく必要があると思えてきた。

自分の個人的な満足のためだけに生きる事を否定して、全体とともに生きる。他者を幸福にすることでしか自分を幸福にする道はない。演劇の中に、自分を育ててくれた母親を厄介者扱いするお偉いさんの話が出てくる。これに象徴されるように、現代は、個人の幸福追求が最優先されている時代かもしれない。

戦争は、悲惨だしとても愚かなことだ。とても肯定できるものではない。でも、あの頃、お国のためにと戦地に向かった青年たちの純粋な心を否定することはできない。戦争というのは、あまりに極限すぎる状況かもしれないが、全体とともに生きるというのはどういうことだろうということを考えるのに格好の材料ではないかと思った。
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はる

Author:はる
北海道七飯町で小児科クリニックを経営。子どもたちのこころとからだの豊かな成長を願って、日々の診療、子育て相談、講演会活動を展開している。

名前:高柳滋治
仕事:はるこどもクリニック院長
   病児保育所はるっこ所長
趣味:アドラー心理学を学ぶこと
   草花の写真を撮ること
好きな言葉:
”今日は残りの人生の最初の日”

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