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子どもをまん中にみんながつながる

七飯町子ども・子育て会議に参加してきた。国が定めた「子ども・子育て関連3法」に基づいて、市町村ごとにあらたな「子ども・子育て支援制度」を策定する。町民からの意見を聞く場としてこの会議がもうけられた。

りす「クリニック裏庭にやってきたリス」(本文とは関係ないけど)


会議の構成メンバーは、保護者、学識経験者、教育・保育施設代表となっていて、私は「はるっこ」の代表という立場で参加している。七飯町にある全保育所・幼稚園・認定こども園・学童保育の代表、校長会の代表と、お母さん代表が4人。こんな形で一堂に会して意見交換できるのは、とても貴重な機会だ。

4月に第1回が開かれてから今回で4回目となる。子育て中の全世帯向けのアンケート調査から始まり、今後5年間の需要度の計算があり、それに基づく施設の展開の方針が出てきている。参加者からは、それぞれの当事者としての発言がなされ、どれも貴重な意見ばかりであった。私も、病児保育所の現状からの発言をしたが、それとは別に唯一人の小児科医と言う立場からの発言もしてきた。

今回で町の子ども・子育て政策は大枠固まった。これから、議会での討議とパブリックコメントの募集があって、今年度中に完成する。会議はそれで終わりではない。来年度から、この政策の進捗を定期的にチェックする会が持たれる予定だ。異なった立場のメンバーが一堂に会して意見交換する。子どもを真ん中にしてみんながつながるとてもいい機会だ。七飯町が、みんなにとってより住みよい街になっていく大きな一歩だと思う。



上ノ国で子育て相談会

今日は、上ノ国での子育て相談会。上ノ国とは、以前から縁があって、アドラーを学んでいる人たちも多い地域だ。

上ノ国

今回のテーマは、「体の感じを知る」。この相談会では基本的にアドラー育児の話をする。理性的な子育てをするためには、まずは自分が感情的になっていることに気づくことが大切だ。感情は体に現れるので、その体に現れた感じに気づくことから始めようという趣旨。

はじめに少し講義をする。アドラー心理学が感情をどう扱っているのかと言うお話し。それから、最近感情的になったできごとを絵に描いてもらう。絵を描くことで、その時の感情、体の感じを思い出しやすくするためだ。それぞれに発表してもらい、その時の体の感じを再度確認してもらう。そして、パセージのテキストの30-Lで点検する。

パセージを学んだ人には、いいブラッシュアップになったようだ。油断をしているとついテキストから離れて慣れ親しんだやり方に戻ってしまう。まだ学んでいない人には、いい刺激になったようだ。1月にパセージをやる予定だが、何とかそれに参加したいという感想もいただいた。時間をかけて上ノ国まで出張した甲斐があったと思う。


子どもの行動に困っている方へ

のびのび子育て講座、今回は「子どもの行動で困っている方へ」。講師は発達障害者支援センター相談員で、小児科医の高橋実花氏。

いつもながら、高橋先生のお話しは心に染み入る。
のびのび

人は、人に手伝ってもらいながら生きるものだ。だから、上手に人に手伝ってもらえるようになることが幸福の条件。本来は子どもは子宝と言えるが、周りからの支援がないと子育ては大変になる。

発達障害は、何を手伝ったらいいのかわかりにくいということが問題だ。また、親も手伝ってもらえるものなのだということに気づかずにいる。障害のあるなしではなく、手伝ってもらいにくさが苦しさの原因だ。

「困った行動」に悩んだ時には、
①原因を考えよう
②子どもの気持ちに寄り添おう
③何をすればいいのかわかりやすく示そう
④逃げ場所、逃げ方を確保しておいてあげよう
⑤「よい行動」をしたくなるように、とにかくほめよう
⑥誰かに相談しよう

話し方がとても穏やかで聞きやすく、内容的にも、悩んでいるお母さん方が、すぐに取り入れられる実践的な工夫が一杯であった。クリニックのスタッフも、たくさん参加してくれた。講座が終わってから、「外来の待合の中でも、『逃げ場所』~一人になって落ち着ける場所を用意したらいいのではないか?」などと、さっそく日々の診療のアイデアを話し合っていた。こうして、スタッフで同じ話を聞いて、情報の共有ができ、話が通じやすくなるのがいいのだと思う。

知内での子育て相談会

出張子育て相談会、知内版第2弾。前回知内での子育て相談の時に書いたが、知内町は町を挙げて子育て支援に熱心に取り組んでいる。

花1

まずは、ミニ講話をする。テーマは「心豊かに育てるには~しかる、ほめるをこえて」。内容は、アドラー心理学の子育て、すなわち「勇気づけの子育て」についてだ。講話の後は、参加者からの質問に答える。質問は紙に書いてだしたもらって、一つ一つに時間をかけて答えていく。

アドラーを学んでいてよかったと思う。子育てに関する大概の悩みは、アドラー心理学で答えることができる。アドラー心理学は、人の行動に関して、とてもシンプルだが、きっちりとした理論をもっていて、複雑に見える人の動きの背景を理路整然と説明することができる。

一緒に参加してくれたスタッフからとてもよかったと感想をいただいた。アドラー育児の話もコンパクトでわかりやすかったし、質疑応答も質問したお母さん方が満足のいくものだったのではないかということだった。

こうして一緒に参加して、客観的な目で見ていてくれるスタッフがいてくれることがありがたいと思う。

上ノ国で子育て相談

上ノ国で、子育て相談会を行った。毎月第4土曜日で行っている子育て相談会の出張版だ。



上ノ国、江差、厚沢部方面は、以前からの知り合いも多く、何回かパセージ(アドラー心理学に基づいた子育てプログラム)もやっている。また、クリニックに通ってきている人も多いせいか、参加してくれた人が多かった。

まずは、「勇気づけの子育て~しかる、ほめるをこえて」という題で、30分ほどアドラー心理学に基づく子育てについてお話する。軽いワークをしてから、困っている事例をひとつもらう。たまたま兄弟のやり取りのお話で、参加された多くの方が共感するような内容であった。

ある日あるところのエピソードをもらい、参加者からの協力を得て、クライエントさんと相手役のそれぞれのパーソナルストレンクスをさがす。クライエントさんの目標「結局どうなればよかったのか」を聞いて、それが実現するために、それぞれのパーソナルストレンクスを使って、何をすればよかったのかの話をする。人数が多かった割に、みなさん積極的に参加され、たくさんの意見を出してくれた。クライエントさんも、深く納得されたようで、一歩踏み出して挑戦するという。

事例を出してくれた方は、あとで「あんなふうにたくさん自分のいいところを出してもらえてとても良かった。普段、褒められることがないから。」と感想を語ってくれた。

中でパセージの話をしたところ、何人の方がぜひ受講したいと申し出てくれた。上ノ国地方でも、またパセージができて、アドラーの輪が一層広がるといいなと思う。



帰りに、厚沢部の毎年行く農家に寄って、メロンとスイカを仕入れてきた。農家直売の果物は、とてもジューシーで甘い。スタッフへのいいお土産になる。道端には、可愛い花も咲いていた。夏を名残惜しむように。
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プロフィール

はる

Author:はる
北海道七飯町で小児科クリニックを経営。子どもたちのこころとからだの豊かな成長を願って、日々の診療、子育て相談、講演会活動を展開している。

名前:高柳滋治
仕事:はるこどもクリニック院長
   病児保育所はるっこ所長
趣味:アドラー心理学を学ぶこと
   草花の写真を撮ること
好きな言葉:
”今日は残りの人生の最初の日”

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